立岩・経塚山(08.04.29)
立岩~経塚山までは良かったが星尾峠からの下山道は荒廃がすごい…![]()
① 2008年4月29日(火)天候:晴![]()
② 立岩:1265m、経塚山(荒船山):1422.5m
③ コースタイム(行動時間:6時間50分)
線ヶ滝駐車場(08:30)===ガレ場下のベンチ(09:20)===稜線鞍部(09:50)===立岩(10:15~10:25)===経塚山分岐(11:05)===立岩分岐(11:40)===経塚山(12:30~13:00)===星尾峠(13:15)===田口峠分岐(13:50)===威怒牟機不動(14:45)===線ヶ滝駐車場(15:20)
※コースタイムは休憩を含んだものであり、また、個人差が大きく天候や季節などによりコースコンディションも変わるため、あくまでも参考であり自己責任で行動して下さい。
④ コースマップ(GPS積算距離:9.98km+α、総上昇量:1178m)
※GPS衛星のロストがあり一部データは推計したものです。
29日は先日見送っていた、西上州の立岩から経塚山を歩くことにした。立岩は新・分県登山ガイドでも「西上州のドロミテ…」と紹介されており、北イタリアの本物の方は中々目にすることは難しいが、西上州であれば直ぐだし…と出かけて見ることにした。
今回のコースは群馬の山歩き130選や新・分県登山ガイドなどを参考に設定したが、立岩だけでは半日程度で終わってしまうため、訓練を兼ねて立岩から荒船山の経塚山まで足を延ばし、その後、星尾峠から星尾川沿いのルートを下山することにしたものだ。
立岩をガイドブックやネットなどで見ると、ヤセ尾根の岩稜歩きやクサリ場などもあって、変化に富んだ魅力的なルートとして紹介されており、タイミングが合えば新緑やツツジの花が楽しめるハズであると思っていた…
。
余談であるが立岩のある群馬県南牧村は人口3千人弱で高齢化率(53.4%)が全国一高く、昨年9月の台風9号では孤立集落が発生するなど大変な被害を受けたのだが、そのことがTV報道されたことにより全国的に一躍有名になった村である。
登山口となる線ヶ滝は南牧村の一番奥まったところにあり、自宅から一般道を走って1時間半ほどである。
例の如く、スタート時間から逆算して家を出たのであるが、途中、食料の買出しや写真を撮ったりしたため、予定の8時より若干遅れて線ヶ滝の駐車場に到着する。(途中で表題の写真を撮っていたら、通りがかった地元の人が人懐っこそうに話し掛けて来て、これからはマムシに注意が必要だと言っていた…
。)
駐車場は3台の車が駐車しており、埼玉から来ている人もいるようである。早速、支度をして8時半に歩き始めるが、駐車場の直ぐ先で星尾川を渡る。(下山時に沢に架かる橋が壊れているのが分ったのだが、この時は昨年の台風被害のことなど全く頭になく、後で振り返ればここが下山ルートの登山道崩壊の予兆であったのだ…
。)
沢を渡るとコース案内図が立っており、地図を確認し記録写真を撮っておく。
(立岩の直登ルートの表示がなく、誰かが引っ掻いてルートが付けてあった。)
案内図の脇には、安全登山を祈願するお地蔵様が一体安置されており、無事を祈って手を合わせる。
登山道はここで分岐しており、左手は田口峠方面であるが、当然、右手の立岩方面に向う。少し歩くともう一度星尾川を渡ることになり、今度は左岸側に渡って杉林の中を歩くことになる。
この時、GPSのアラームが鳴ったのだが、見るとGPS衛星のロストの警報である。購入以来こんな現象はなかったのだが、先週行ったGPS本体とGPSチップのファームアップの関係だろうか、単に衛星位置や地形上の問題だろうか…、原因は良く分らないが様子を見ることにして先に進む。(その後も立岩の稜線に出るまでGPSは安定せず、下山時に同じ道を歩いたのだが、この時はGPSの軌跡は途切れなかった…
。)
しばらく歩いて行くと威怒牟機不動の分岐であり、予定どおり右手に曲がって立岩の直登ルートを登っていく。やがて杉林を抜けると明るい雑木林となり、林の先には東立岩と西立岩の鞍部が見え始めた。
(ピンク色のミツバツツジを2~3本見かけた…。)
やがてガイドブックに載っているガレ沢下のベンチを過ぎ、丸太の階段を登ると長い鎖の付いたガレ沢となる。ガレ沢には一組の夫婦連れが登っており、落石を避けるため先行者が通過するのを待ってから登り始める。
ガレ沢を通過すると次は斜上する岩場のバンドであるが、クサリに取り付いてみるとガイドブックで紹介するほど難しい場所ではなかった。

後から登って来た単独のおばちゃんによると、今頃は三ツ岩岳のアカヤシオが良いとの話しであるが、立岩にはアカヤシオは見当たらないそうである。しかし、西立岩の岩場は凄いものであり、南側に切れ落ちた岩壁は大変な迫力であった。
斜上する岩場のバンドを通過すると稜線となり、登山道には山頂まで0.5kmの道標とベンチが置かれていた。
登山道は西立岩の北東側に回り込むように付けられていて、途中の踏み跡のあるピークに登って景色を眺めて見たが、春霞がかかって遠望は全くダメなようである。(八ヶ岳を撮ってみたが写真にならなかった…
。)
途中で追い越した夫婦連れから、「コシアブラのある場所を知らないか…。」と聞かれたが、こっちは駆け出し者であり、売っていたところは知っているが、自生した物を山で摘んだ経験はない…
。
やがて湿った沢のような斜面を登り、短いクサリで左上にトラバースすると北東稜線に出る。さらに10mほどのクサリの付いたハシゴを通過し、山頂稜線に飛び出すとはるか眼下には朝通過した星尾集落が箱庭のようであった。
景色の良い肩のような場所にはベンチもあり、一休みできるようになっていたが、記録写真だけ撮って先に進む。
少し歩いて行くと道の脇に、古びた手彫りの木像が置かれていたのだが、この山で祀られている威怒牟機不動と関係した物なのだろうか…。
登山口から1時間45分、あちこち遊びながら来たこともあり、予定より大分遅れて西立岩の山頂に到着である。
山頂には先ほどのおばちゃんが休んでいて、色々言葉を交わす。自分がこれから経塚山に向うと話すと、おばちゃんはいつか経塚山の反対側にある毛無岩方面に縦走したいと話していた。
山頂からは西側の展望が開けており、直ぐ目の前に経塚山のピークが見え、その南側に御岳と兜岩山が並んでいるが遠望は全く利かなかった。

当初はここで昼食の予定であったが、まだ先が長いこともあり一休みしただけで先に進むことにする。
登山道は西立岩の山頂で鍵の手のように曲がっていて、少し北側に歩くと景色の良い場所があり、例の夫婦連れが昼食タイムのようであった。
山頂北側の肩からクサリの付いた稜線を下り、大きな岩稜を巻いて歩いて行くとベンチが置かれており、ここで一休みし行動食を摂ることにする。
しばらく休んでから歩き始めると小さな岩場があり、ここには10mほどの短いクサリが付いていて、休憩中に抜かされたおばちゃんが登っていた。

クサリ場に来て見ると、岩場を左に巻くような踏み跡があり、こちらからも行けるのかなと思って進んでみた。しかし、この踏み跡も左に切れ落ちた崖で行き止まりであり、怖い思いをしただけの余分な無駄足であった…
。
クサリ場の手前に戻り、今度はクサリを登ると細いヤセ尾根の登山道となったが、振り返って見ると右奥に西立岩の岩峰が聳えていた。
クサリの岩場で余計な時間を掛けてしまい、予定より少し遅れ気味で経塚山分岐に来て見ると、分岐点に案内標識がないのである。
確かに登山道は分岐しているのだが、道標には立岩まで1kmの表示しかなくちょっと不安である。
ガイドブックでは、ここからヤブを漕いで歩くと読んだ記憶があり、ヤブに延びる踏み跡を辿ろうとすると、文字はかすれていたが経塚山…と道標に手書きしてあるのを読むことができた。
この分岐を右手に進むことは間違いはなく、ヤブの中の踏み跡を辿って行くと、やがて岩稜を南側に巻く登山道になった。(これもガイドブックに記載してあるとおりであった。)
所々に付いているテープを目印に岩稜を巻き、ヤブを掻き分けて少し登りると尾根沿いの道となる。踏み跡の薄い稜線をさらに進んで行くと、やがて星尾峠から黒滝山方面に抜ける縦走ルートの立岩分岐に突き当る。
この分岐を右に行くと毛無岩を越えて黒滝山方面に抜けられるようであるが、左折して少し先にあった道標を見ると黒滝山不動寺まで8.4kmとなっていた。
立岩分岐から20分ほどで経塚山の取り付きの分岐となり、ここを左に行けば経塚山を巻いて星尾峠に抜けられるが、今回は直進して経塚山の山頂に向かう。
経塚山の取付きから岩場混じりの登山道を20分ほど登ると、西立岩から2時間ほどで経塚山の山頂に到着である。
山頂には4人パーティーと単独の登山者が休んでいたが、連休中の割に意外に登山者が少なく、ゆったりと昼食場所を確保することが出来た。
しかし、経塚山の山頂は周囲が林に覆われていて展望がなく、南側に少し兜岩山が見えるくらいなのが残念である。
久しぶりにゆっくりと昼食を摂り、一旦、艫岩分岐に下ってから星尾峠に向かう。(艫岩から内山峠に抜けるコースもあるが、単独では車を回収することが難しい。)
前回登った時は経塚山の下りが結構きついと思っていたが、今回は難なく下って艫岩分岐に出る。分岐の記録写真を撮ってから、左手に進んで星尾峠に向かう。
ここで山頂で見かけた単独の人が引き返して来て、星尾峠の分岐のところで「線ヶ滝に下る登山道が消えている…
」と話しかけて来た。
こちらから「そんなことはないでしょう…、一緒に下りますか?…」と答え、一緒に星尾峠に行って見ることになった。
星尾峠に行って見ると、佐久側の荒船不動ルートには通行止めの看板が立っており、南牧側の斜面は大きく崩落して登山道が消えていたのである…。
しかし、自分は線ヶ滝に車を停めているし、ここから線ヶ滝に下るしか帰る方法がないのである…。(もう一つ往路を経塚山分岐まで戻り、分岐から威怒牟機不動に下る方法もあるのだが、ここまで来て今さら戻る気持ちになれなかった…
)
先ほどの単独の人は崖崩れの先に道がないのを確認したのだが、良く見ると登山道は折り返す形で手前下側に延びており、折り返し点が大きく崩落したために道が消えたように見えたのである。崩落箇所の手前側に踏み跡を探すと、ヤブの中に下ったような薄い踏み跡が残っていた。
「大丈夫!下れますよ…」と声を掛けてヤブを下ると、確かに登山道らしい踏み跡があり少し先には靴跡らしいものも残っていた。
もう一度、単独の人に「踏み跡がありますよ~」と声を掛けて下り始めたが、何故かこの人は下りて来なかった。(途中でも単独の人を少し待って見たのだが、諦めて艫岩方面に戻ったようだった…
。)
しかし、この後が大変であった…。昨年秋の台風9号の豪雨により、星尾峠も崩落していたが、沢を下って行くとさらに被害は深刻であった。
沢の川底の岩盤が剥き出しになって登山道が消滅したり、70~80mも倒木とゴロ石の河原になったりと、星尾峠からの登山道は廃道同然の状態となっていた…
。
ルートが荒れて登山道が消えていても、沢沿いに下って行けば間違いないと思い、倒木やゴロ石などを踏み越えて下って行くと、所々に登山道らしい踏み跡は残っている。
時々、立ち止まって下る方向を確認し、星尾峠から30分ほど荒れた沢沿いのルートを下ると、やがて田口峠の分岐に到着した。(ここまでくれば一安心である…
)
ここからはルートが二つに分かれており、一方は田口峠への登山道を途中で左折して星尾川の右岸を下るルートであり、もう一方は威怒牟機不動を経由するルートであるが、この二つのルートは線ヶ滝登山道の入口付近で合流している。
今回は威怒牟機不動ルートを進んだ方が、(立岩からの…)登山者に踏まれているはずであり、分岐から大荒れの星尾川を渡って左岸に上がることにした。
しかし、この威怒牟機不動ルートも大変荒れていて、山側から流れ込む沢の部分はほとんど原形を留めていなかった。
それでも田口峠の分岐から50分ほどで威怒牟機不動の分岐に到着し、先が見えてきたため威怒牟機不動に寄って見ることにした。
威怒牟機不動の由緒書きによると、今でこそ荒れ果てているものの大正時代までは大勢の参拝者で賑わったそうである。ここも台風被害がひどかったようで、祠の手前の沢は橋が流され祠近くには行けなかった。(沢を渡る気力も失せていたのだが…
)
一応、記録写真を撮って登山口に向かったが、途中の登山道も沢を渡るところが荒れており、これらを修復するのは大変な工事になると思われた。
その後は立岩の直登ルート分岐を15時15分に通過、登山口の線ヶ滝駐車場には15時20分に到着で今回の山歩きを終了することにした。(それにしても星尾川沿いの登山ルートは荒廃がひどく、登山者に注意を促すために登山口のルート案内図近くに看板などを設置した方が良いと思うのだが…
。)
道具を片づけた後、車で戻る途中で線ヶ滝に寄って見たが、名前のとおり確かに細く長い滝であり、岩肌のツツジが綺麗であった。
以前は滝壺の近くまで行けたようであったが、現在は下に降りる「らせん階段」に通行禁止のロープが張られ、滝壺までは行けないようになっていた。
帰る途中ではいつものように、かぶら健康センターかのさと(入湯料500円)に寄って、汗を流してから帰宅した。
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